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「世の中理不尽だと思っていたけど、流石にこれはないだろ!
俺何か悪いことしたか?!
あれか?! 妹が風呂はいっていることに気づかず扉を開けたことか?!
あれは事故だろ!!
別にやましい気持ちはなかったし、それ以前に小雪は妹だ!!
それともあれか?!
凛に迷惑かけっぱなしだからか?!
必ずお礼はしているし、あいつの生徒会の仕事手伝ったりしてるぞ?!
とにかく俺が何かやりましたか神様ぁぁぁ!!!」
「呼びましたか?」
驚いて振り向くと、そこには俺と同年代くらいの金髪美女がいた
藍色を基調としたドレスに白銀のティアラをしているのだが、不釣り合いな大きな弓と弓矢を入れる矢筒を背負っている
「・・・えーと、誰?」
「申し遅れました
私の名前はアルテミス
この度は、折り入って頼みがあったのでこのような場所にお連れしました
よろしくお願いいたします」
恭しく頭を下げるアルテミス
「えっと、とりあえず頭をあげてもらえますか?
話が見えないので」
「そうですか」
頭を上げるアルテミス
「それでは要件を伝えさせていただきます
まず、貴方と貴方の妹は一度死にここに転送されました
実は、貴殿方を間違って殺してしまったのです」
「俺間違えられて死んだのか?!」
いや、それ以前に・・・
「妹も死んだのか?」
「はい、その通りです」
俺はゆっくりと辺りを見回す
何処までも続く真っ白な空間
そんな空間ならアルビノの俺より目立つはずであろう妹の黒髪なんぞどこにも見当たらず
「・・・妹がいないんだが」
「おかしいですね?
貴方と一緒に転送されたはず・・・
って、上です!上!」
「は?」
言われた通り上を見てみると、何か黒い物体が落ちてきていた
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