第1章

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私は一晩中泣きはらし翌日は 体調が優れないと部屋に引きこもった。 私には心を整理する時間が必要だった。 そしてその明くる日、 コンコン ノックとともに入ってきたのは キルバス殿であった。 「失礼します...王妃様 体調のほうは 大丈夫でございますか?」 彼は泣きそうな顔でおずおずとたずねた。 ああ、彼は心の底から心配してくださっているのだと感じた。 「はい、ご心配おかけいたしました。」 私は彼に笑顔を向けた。 「王妃様...」 ムリして笑わないで下さい そう言いたいのだろう。 私は彼の堅実さに苦笑し、窓の外を見つめた。あの夜から、曇天が続いていた。 「ふふ。よいのです。私は変わらずにいることを心に決めました。 わたくしは変わらず王様をお慕いし、サポートをつづけます。」 振り向いていただけなくても。 ツンと残る痛みとともに言葉を飲み込んだ。 「あなたは....-いだ。」 「え?」 キルバスは呟いたが私の耳に届かず聞き返そうとした、がキルバスは膝まずき続けた。 「わたくしもお手伝いさせていただきます。」 顔をあげた彼の真剣な眼差しが私に向けられた。 その眼差しが別の想いを含んでいたなど私は気づかず微笑んだ。 「頼りにしています、キルバス殿」
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