第3話 アイドルの秘密 5

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外に出ると、辺りは暗かった。 だが、ずい分温かくなってきた風に、少しだけ気分が明るくなる。 生田新道に出ると、平日だが人通りが多かった。 東急ハンズの前では、大学生だろう男女の集団が、きゃっきゃっと盛り上がっている。 頼むから、未成年の飲酒と、急性アル中は止めてくれと思いながら、竹山は通り過ぎた。 東門街の入り口に入り、いつも出ている屋台の前で止まる。 竹山は、迷わず、四人前と注文した。 渡された袋から漂う匂いに、腹がぐうっと鳴る。
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