第一章~来訪、刀を持つ少年~

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4. 今日は平常授業と違い、『能力定期試験』だけなので、いつもより早く学校が終わった。 午後二時四十五分。五限終了チャイムと共に、部活に行く生徒達や帰宅する生徒達で溢れ出す。 杏梨は鞄を取ると同時に、千絵がニコニコといつもの笑顔がやって来た。 千絵「杏梨、今日は部活休みだしどっか遊びに行かない?鹿之助も一緒だし、たまには久し振りに幼馴染み同士で遊びに行こうよ!」 杏梨「いっ……いいけど、今日はその」 言いにくそうに杏梨は口ごもるが、千絵はそれに察す。 しかし、『だからこそ』千絵は今日、杏梨を遊びに誘ったのだ。 千絵「分かってるわよ!まぁ、本当に今日は珍しく三人共予定があいているわけだし、ね?」 千絵は笑いながら言う。 杏梨「じゃあ、夕方までだったらいいよ」 千絵「よし!じゃあ決まりね!!じゃあ校門で鹿之助が待ってるから早く行くわよ!」 千絵は杏梨の手を引き、教室へと出る。
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