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西暦2030年。世界の文明は3人の天才科学者達の多大な尽力により大きく進歩した。
しかし、机の引き出しの中から未来の猫型ロボットが出たり、空飛ぶ車が広い青空を飛び回ったり、はたまた大型トラターや普通車、飛行機などが変形して二足歩行の超絶兵器に変貌出来るようになった訳ではない。
例えば今までは余地すら困難であった地震の発生を正確に感知する解析機を発明したり、脳を活性化させ効率よく勉強や運動能力を上昇させる学習装置を開発した。
さらには既存の学校カリキュラムを覆す効果的な時間割など常識という塊をどんどかどんどか破壊したのだ。
破られた常識の中で山のように大きな課題となっていた自然エネルギーは2020年には低コストでの実用化に成功した。
機械技術が進歩したことにより、数多の風力発電装置を大海に設置する事が出来たのだ。まさに棚からぼた餅。多大な利益を生んだ環境省の偉い人間達は、杏仁豆腐の味にも似た人生の珍味を心ゆくまで味わい、牛の様に肥えていったに違いない。
そして2030年現代では風力発電、波力発電、太陽光発電などを中心として自然の恩恵を受けながら、自然破壊する毎日を送る。この破壊には環境を整える、環境を維持するための地盤強化など様々な言い分が存在するが壊している事に変わりない。
2030年現代では自動車の水素エネルギー化が進み、国が押し進めた大規模プロジェクトの一つ、水素ステーション設立はほぼ完成した。
動物にも優しい。人にも優しい。地球にも優しい水素エネルギーはあっという間に普及され、いまや日本のガソリン車は1%にも満たない。
無駄をなくした日本経済はうなぎ登りで成長し、人々は手に手に金を握りしめ機械の便利さに酔いしれていた。
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