チャレンジャー

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『午前8時32分目的地に到着しました。下車して下さい。納車を始めます。お疲れ様でした。』 アナウンスが流れ、車の扉が開く。 車を降りると、自動的に車が駐車スペースへと向かって行った。 シックなデザインの扉の前に佇むと、自動認証システムが5秒ほどで人物確認を行う。 『社員番号00278番。三島麗奈様。確認が終わりました。ご協力ありがとうございました。』 そうアナウンスが流れると、扉が開き、社内エントランスが現れる。 ここはセントラルシステムホログラフィック山下の本社だ。 単純な名前であるが、世界有数のホログラム技術開発企業だ。 受付嬢のホロが立ち上がって挨拶をし、社内情報がメールとして目の前に表示される。 そのスライドを開くと、今日の会議準備資料の最終確認要項が送られていた。 現代人は、基本的にプライベートを重んじるために社内以外の仕事内容メールの送受信は法律で禁止されていた。 「詳細確認終了。只今より四階ホログラム研究科事務室への移動を開始。」 麗奈がそう言うと、真っ白い球体型移動装置が飛んで来て、麗奈を乗せ、四階へと浮上して行った。
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