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紫天か死神……。恐らくは死んだとされている死神。でも本当は重傷を負っただけでどこかに幽閉されている。
こんなところだろうか?
「オレもソルが帝国人でも気にしないよ」
だってオレも帝国人だから。なんて事は言えはしないが。
「流石だぜ!ん?……ラウ、来たみたいだぜ」
急にバルドの表情が引き締まったと思ったらその視線の先には10人程の男達が居て、こちらを見下した目で見ていた。
「てめぇらが帝国人を庇ってる野郎共か?」
口を開いたのは真ん中に立っている体つきのいい男。不良のリーダーって感じの奴だ。
ちなみにクラスメイトであるさっきの3人はそのリーダー格の男の隣でニヤニヤしながらこちらを見ている。
「ああそうだぜ!んで、お前らは威勢だけが取り柄のチンピラで間違いねぇな?」
あれは聞くまでもなくチンピラだな。
「口だけは達者だな1年生。さて、ちょっくら痛い目にあってもらうぜ」
オレ達がいるフィールドにゾロゾロと入ってくる男達。人数が多いからか余裕の笑みを浮かべている。
「ラウ、お前は雑魚共を頼む。俺様はあのAランカーの先輩をやるぜ」
リーダー格の男がAランカーで間違いはないはず。でもバルドはSランカーだから1対1では来ないだろう。
「了解」
バルドの手には大剣。オレの手には双剣。
「いくぜ!」
言われた通りオレは他の奴らの元へと駆け抜ける。オレだってAランカー。実戦経験ならこんな生徒なんかに劣ったりは絶対にしない。
実戦って言っていいのかは分からないけど、魔法の効果で体に直接的な傷は付かないから遠慮はいらない。
まずはあのモヒカン頭から狩らせてもらうぜ。ムカつく3人組は最後のお楽しみにしておこう。
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