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と諦めるしかないのかと思ったその時。
何だこの力は。
唐突に俺の中に感じる力。魔力じゃないのは分かるがそれ以外に何がある?
でも確かに感じる。俺の圧倒的な魔力に匹敵する程の力を。
「いけるか?」
そう自分自身に問いを掛けその力を手錠を掛けられている手に集中させる。
するとまるで糸のように手錠は切れ、俺の手は一瞬にして自由となった。
だがこんな都合良く正体不明の力が目覚めてここから出られるのか?
もしかしたら敵の罠で俺を試してるだけかもしれねぇ。
……いや、もう手錠がないんだから俺には魔力が使える。この意味の分かんねぇ力に頼らずとも敵は全てあの世行きにしてやる。
んじゃ、死神の復活といくか。
まず俺は無属性魔法のボックスを開き中から軍服と仮面を取り出す。
この変なボロボロの布切れみたいなので戦ってもカッコ悪りぃからな。
俺は素早く着替えを終わらせて仮面を付け、右手に魔武器の紅黒刀を持つ。
この魔武器もなんであるのかは分からない。
でもその存在を確かに俺は知っている。
「とりあえず俺をこんな目にした奴ら、チェックメイトだ」
その言葉と共に俺の蹴りによっていとも簡単に吹き飛ばされる扉。
もちろん爆音が響き渡るがそんなのどうでもいい。全員殺すって決めたんだからな。
俺はひとまず解放された出口からこの部屋を出て状況を確認する。
どうやらここには俺以外の人間も閉じ込められてるみたいで、沢山の扉が見える。
それと同時に沢山の兵らしき人間の姿もな。
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