第1章 大人の恋をしてみませんか?

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一方、彼女はといえば、毎日毎日投稿で謝ってくる。 ある時は絵本を引きあいにだし、またある時は車について。僕にだけ判るやり方で、貴方に対して自分が無理解でしたと、ずっとずっと謝ってこられるのだから哀れで可愛くて仕方がない。結局嫌いになどなり切れず、少し時間が経ち 「ごめんなさい」 と謝って来た彼女をむげにはできなかった。 そこでふと「果たして今の自分に、彼女を引き受ける余裕があるだろうか?」と悩んだ。 しかし、どうせこの先も彼女の所に男たちはやって来るだろう。それならば、やはり俺が一番良い。仕方が無い、自分に残された時間を彼女の為に使おう。そう覚悟を決めた。 結局、なす術もなく彼女に絡め取られてしまったということなのだろう。 決して「ごめんなさい」と言った、かすれたような声にやられたわけではない。
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