第1章 プロローグ

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〝あの女だ…〟 全身に飛沫血痕を浴び、口元は血に濡れた姿ではあるが、間違い無くあの女であった。 「いっ!イヤッ!こな…い……ウグッ!?」 〝く…くるし…〟 女が弥生の首に手をかけてきた。 「逃がさない! 許さない…許さない許さない許さない許さない!許さない!許さない!許さない!許さない!許さない!許さない!許さない!」 と叫びながら、弥生の首を締め、体を揺さぶってくる。 「あっ………。ぐぅぅぅ……」 女性とは思えない力で首を絞められ、目の前が真っ白になってきた。 「許さない!許さない!許さない! お前は、後…182日… あいつは、後…90日……」 〝あ…い…つ…?〟 何故か、女の言うあいつが、奏の事だと瞬時に理解出来た。 「かっ………ん………。」 「ふん!!」 「あっ……!?」 ゴキンと言う鈍い音が聞こえ、目の前が完全に真っ白になると、昨日と同様にメッセージが現れる。 《死まで、後182日。 それまでに、彼女の正体を暴け。》
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