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「ヤダァ!!!
来ないでぇ!!!」
発狂し、四つん這いになりながら、足音から逃げ惑う弥生。
だが、逃げようとすればするほど、足音も早くなってくる。
「も………い……。
あ……わ………い……よ……」
「えっ!?え……!?
誰!?」
タタタタタッと言う足音と共に、女性の声が聞こえてきた。
「イヤァァァァ!!!」
どんなに泣き叫ぼうとも、足音はドンドン近づいてくる。
「もう……ない!
あ…たは……私……いくの!!!」
「ヒィィ!!!!」
等々、その場で動けなくなってしまった弥生の耳元に、女性の怒鳴り散らす様な声が響き渡る。
「もう逃がさない!!!!
あんたは私と逝くのよ!!!!」
「イヤァァァァァァァァー………」
目の前が、テレビの砂嵐の様になり、血で書かれた様な文字が浮かび上がる。
《死まで、後183日。
それまでに、彼女の正体を暴け。》
〝えっ?…〟
そして、ノイズ音と共に眼に映る景色が真っ白になっていった。
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