15人が本棚に入れています
本棚に追加
/82ページ
2010年4月3日昼12時
「はぁ………」
「どうした?
顔色が悪いが…何かあったのか?」
「本当…大丈夫?
相談なら乗るわよ?」
昼休憩の時間に、教育課の山崎裕太と同僚の雪村 奏が声をかけてきた。
教育課の山崎裕太は、私の教育担当であり、なんでも相談してくれと言われている。
雪村奏は、私より3つ年上ではあるが、唯一の同期と言うこともあり、すぐに仲良くなった友人の一人だ。
私は、躊躇することも無く、二人に全てを話した。
「実は…夢見が悪くて…。
昨日は、暗闇の中で、知らない女性に追いかけられる夢を見たんですよ。」
そんな突拍子もない話に、二人はキョトンとした表情を浮かべ、目を合わすと笑いだした。
「ハハハハッ。すまない!
うん。僕も入社してすぐに独り暮らしを始めたから、その気持ちわかるよ。」
「ふふふっ。
不安なのねっ。
可愛い所あるじゃない。
弥生さんって。」
「こっちは真剣に悩んでいるんですよぉ。
あんなに鮮明な夢…
何かあるんじゃないか?
って思うじゃないですかぁ!!!」
「いやぁぁ。すまない。
そうだ!雪村君。
今日、八重樫君の家に泊まってあげたらどうだね?」
最初のコメントを投稿しよう!