第1章 プロローグ

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「えっ?良いわよ。 ちょっと待っててね。」 奏では、胸ポケットから携帯を取り出すと、自宅にTELし始める。 「あっ。アツシぃ? ごめん。今日帰れないわぁ。 実はさ…」 どうやら、同棲相手に連絡を入れているらしい。 悪い事をしたなぁ…と思いながらも、少し安心する自分がいる。 ほっとため息をつき、申し訳無さそうに笑顔を浮かべた。 「うん。わかってる。 22時にはTELするからっ。 …もう…大丈夫だって! 女の子だからっ。 うん。それじゃ!」 奏は、携帯を切ると長いため息をつき、弥生に満面の笑みで言った。 「これで大丈夫! パジャマは貸してよねっ!」 「うん!ありがとう。」 「これで一安心だな! 心置きなく、業務に励んでくれ。」 「はい!」 今日は、悪夢を見なくてすむかも知れない。 そう思うと気が楽になる。 この後、3人で食事を済ませ、各自仕事に戻るのであった。
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