【春のセンバツ・面白校歌♪甲子園】 2015.3.30

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東京電機大高校・旧校歌(作詞 土岐善麿 作曲 信時潔) 〈一番〉 都心の天地は高く広く 輝き集まる時代の文化 科学と技術の上に立ちて 真理を仰げば(略) 勤労の道に希望あり 〈二番〉 (前略) 平和のいとなみ昼夜絶えず 社会の進歩を共にうけて (略) 新たなる世界開けたり 実は、戦後に設立された実業高校の校歌には、「技術を学び社会発展の礎になろう」という意味の歌詞が多いです。 戦後の復興期。科学技術に明るい希望を託していた時代の息吹。 日本の首都に立地する高校で、最先端の技術を目の当たりにする自分達こそが未来の発展の中心である。この校歌にもそんな意気込みが感じられます。 (奇しくも東京電機大学のマスコットキャラクターは、そんな時代の『心優しい科学の子』鉄腕アトム) 個人的にはこういう歌詞、好きです。今の生徒さんにはピンと来ないかもしれませんが。 労働人口の七割がサービス業、という今の時代。 技術はIT化、生産現場は海外任せ。早期離職や再就職に悩む若者がいる一方で、福祉や建設現場で人手が不足しているから海外から来てもらおうかなんて話が出ている、農業や製造業はすでに研修生頼み…。 そういうことでいいのか、と。 問いを投げかけられているような気さえします。
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