第1章 俺と彼女の出会い

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窓から差し込む陽光、照り付ける暑さは半端なものでは無い。されど夏と言えば必ず涼しくなる物がある、そこでだ。 「涼しくなる方法、分かるか?」 「はっ?全然分かんないんだけど」 此所は音鈴学校、おんれいの由来は昔から伝わる七不思議に関係している。 因みにこいつは林凛子(ハヤシリンコ) 幼なじみだ、そして俺は佐千孔(サゼントオル) 現在、進行形と言うやつでミステリー部をやっている。しかし部活には決まりがあり、部員が五人居なければならない。 まさか揃っていない何て事も無く、特に困ってはいないのだが。 外では蝉が喧しく鳴き、絶好の夏日和だ。此所一階の教室の隣、そこにミステリー部がある。 窓の外は、木が生い茂っている為に蝉がよく止まり時折話しを遮っていた。何を話しているかと言えば、他愛も無い会話。 極日常的で、凄く面白味すらも無い。極端に言えば普通過ぎる、俺は欠伸をし。 机に顔を突っ伏す、そしてついつい重い瞼を閉じかけた。突然の言葉にまだ唖然としている幼なじみをおいて、一人爆睡し始める。 「ちょっと、起きなさーい!」 「んっ、今何時だ……?」 冗談のつもりで言った、だが彼女は半ば呆れ気味に肩を竦める。凄い血相で睨まれ、気付けば怒って何処かに行ってしまった。 不味い、そう思った俺は凛子の跡を追う。しかし既に彼女の姿は無く、仕方無しに踵を翻して部室へと戻る。 部室に着くと、中に人の気配がした。可笑しい、自分達以外に今日は部員は来ていない筈だ。 思わず、扉を開ける事を躊躇し。狼狽え気味にその場で立ち竦む、すると。 ガタリッ、そんな物音が聞こえる。途端に何かがいると察し、恐る恐る扉をほんの僅かに開く。 「……どうも」 「ぎゃあああああ」 部室に居たのは、見覚えの無い生徒。思わず声を上げて叫ぶ、途端に少女はくすりと笑う。 明らかに人間じゃ無い、そう分かるのには理由がある。見た所下級生のようだが、彼女はずいぶん昔のセーラー服を着ていた。 つまり、初代の音鈴学校から存在する霊に違い無い。古くから漂う、恐らくは浮遊霊だろうか。 いや、まさか少女の名前は。一つだけ思い当たるのは彼女の名前、途端に恐怖が込み上げる。 だがあれはトイレに存在する筈、だとすれば学生服とくればもう察しがつく。 「当ててやる、お前は……先ずこの名前は決して口には出来ない」 「正解よ、よく分かるね。今や情報社会だからかな?」
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