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「いいかな、こんな私でも。」
短い言葉は話やすい。
姉にされた全てはまだ話す事は出来なかったが、あらかたは伝え、そう聞いた。
めぐみは不安そうに沙樹に話すと、彼女は涙を浮かべながら、
「当たり前じゃない。過去なんて関係ない。私は今のめぐみちゃんが好きなの。」
「・・・良かった。」
「私、良い奥さんになれるかな?」
こくこく
力強く頷けば、沙樹は嬉しそうに笑った。
あぁ、やっぱりこの笑顔、綺麗だな。
めぐみはその笑顔を見て、やはりそう思った。
きっと一目ぼれだったんだろう。
あの時見た笑顔を綺麗だと思った、あの時から。
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