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   三月某日――正午。  テレビのワイドショーに突然と割り込んで警報音とニュースが報じたのは、ある世界を二つに別つ出来事だった。  それを意味するように、燻った飛行機雲が端から端へと遠く伸びて、雲一つなかった真昼の空を半分に切り取っていった。  その日の夜空には沢山の流星が降ったという。  それでも星団の星たちは互いに流れて離れてしまわないように――すばるの星は変わらず、幾つもの小星が寄り添って輝いていた。  
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