ワキトーーーーーーークな合コン

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金曜 19時 金時計前 一応、参加者の仕事が何時に終わるのか不明だったから19時位に金時計前集合とは言ったものの、私の仕事が終わるのは18時ぴったり。 18時ぴったりに、同じ課内の男の先輩二人が同時に立ち上がる。 小鳥遊さんと山田さん。 小鳥遊さんは愛する奥様と二人暮らしで、山田さんは3人のお子様と愛する奥様がいる素敵パパさんだ。 いつも、18時ちょうどに二人が立ち上がって 「お疲れ様でした。お先に失礼しまっす。」 と風のように去って行くのを見送ってから、おもむろに立ち上がって私も帰るのが日課。 二人は、私の課の時報みたいな存在だ。 会社からトボトボと歩いて、金時計までやってきて時間を確認したら、まだ18時20分。 早く誰か来てくれないかな。 できればイッシーかナンちゃんがいいな。 しょっぱなから新藤さんに会ったら笑い死ぬかもしれないし。 昨日の夜にイッシーと新藤さんの話をしたせいで、いろいろと新藤さんの伝説を思い出して、一人でいても顔がにやけてしまう。 これでは、怪しい人だ。 落ち着け。 面白いことは大好きだけど、一人でにやにやだけは勘弁だ。 すーっと息を吸って、ゆっくり吐く。 また、すーっと息を吸ってゆっくり吐く。 そうだ、時間も早いしちょっと高島屋さんのキレイなお手洗いで身だしなみチェックと臭いチェックをしてこよう。 新藤さんの知り合いの男性陣はきっと面白おかしい人ばかりだろうし、ガツガツした人はいないって言っていたから恋愛に発展することはないだろうけれども初対面でワッキーの臭いを漂わせてるのは、一応妙齢の女性としてアウトだろう。
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