居酒屋 名古屋

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「もひもひぃ~。」 寝起きでよく分かってなくて電話に出たらしいイッシーにマシンガントーキング アバウト ラストナイト攻撃。 「イッシー、昨日の夜って、どうやって帰った?何があった?記憶がねーべ。記憶をなくすって何だべ?頭を打ったべか?それとも食あたりか?とにかくイッシーは無事だべか?」 一気にまくしたてたハズが、携帯から聞こえたのは 「ふわ~わ、良く寝たぁ~。」 のんびりした欠伸の音とイッシーの声だけだ。 「昨日、飲んで食って気分が良くなって藤木の車に乗ったまま爆睡してたぞ。んで、駅についても起きないから藤木がベスの家まで送ってったはず。藤木に聞けよ。」 藤木に多大なるご迷惑をかけたっつーことだべか? 菓子折り持って謝罪に行きたくなるようなことになってなかったべか? イッシーの言葉を聞いて、スーッと背中が冷えた。 善は急げ。 時は金ナリ。 好物がコロッケなのはコロ助ナリ。 イッシーにお礼と別れを告げて、藤木にコール。 ひとまず、ご迷惑を謝らねば。 楽しいビューティサロンに超絶美味しい焼肉屋。 楽しい一日の最後を飾ったのが酔っ払った私の世話だったなんて申し訳なさ過ぎる。 ドキドキしながら携帯を握りしめる。 後から考えたら、藤木に自分から電話をかけるなんて、こんな醜態でも晒さなければできなかったに違いない。 これは、偶然か必然か。 はたまた運命だったんだろうか。
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