居酒屋 名古屋

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「もしもしー。」 普通、いたって普通に出てくれてホッとした。 もしかして、ゲーしたとかそういうことはなさそうだべ。 「おはようございます。申し訳ございません。昨夜はとんでもないご迷惑をおかけしたことと大変反省しております。お許しください、お代官様、藤木様、石川様。」 言いながら、ベッドの上で土下座でペコペコしまくった。 「いや、全然迷惑なんてかけられてないよ。いいからいいから。」 「いや、でも、さっきイッシーに確認したら駅まで送ってもらったのに起きなくて私の家まで藤木が送って行ったと聞いたから、本当に申し訳ないです。死んでお詫びをしたいぐらいな勢いです。」 「死んだらダメでしょ。あははっ。」 電話口で笑う藤木の声。 笑い声を聞いて、やっと冷静になった。 ウホッ。 何を藤木と電話しちゃってんのさ、私。 赤い実がはじけてもダメな相手かもしれないけど、耳元に聞こえる声にキュンしてるかも。 「死なない程度にお詫びがしたい所存でございまする。」 「はははっ。あっ、じゃぁさ、今度、また飲みに行こうよ。僕、山根君とイッシーが行ったお店に行きたいなって思ってたんだよね。」 「かしこまりました。はい、喜んで!!!お日にちはいつがご都合よろしかったでしょうか?」 「ベス、普通にしゃべって。」 「あっ、はい。って、さっきも割と普通だったはず。」 「ん?そう?じゃぁ、今度の金曜日の夜は?」 「連日連夜、暇だから大丈夫。藤木の都合が悪くなったら教えて下さいな。では、金曜日の夜にナナちゃん集合で。あの店はナナちゃんの方が近いから。」 「はい、了解。今日はワキ休みなんだろ?」 「はははっ。そうだよ。」 「ゆっくり休んでね。絵里ちゃん。」 ドカンと大砲が打ちこまれた。 何だ、今の絵里ちゃんって。 はははと笑いながらじゃぁねと言って通話が終了したけれども、右耳にあてたままの携帯をおろすという動作をするまでに数秒。 なっ、なっ、なっ、何だ!?
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