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ほどなくしてやってきた私のカキフライと藤木のロース味噌カツ定食。
目の前の二人のやりとりが微笑ましくて、若干羨ましくて、胸が詰まっていたけれども、美味しそうなカキフライ定食にさっきまでの気持ちが吹っ飛んだ、
うん、大きいべ。
大きなカキフライが5個。
割り箸をパキンと割って、出撃だ。
熱そうな気がしつつも、カキフライを箸で摘まんで一口目をガブリ。
ウホッ。
衣のサクッとした歯触り。
とろけるようなクリーミーなカキ独特の味。
大人の味だべ。
「まいう~。」
私の一言に笑って、藤木も
「まいう~。」
と言ってまた笑った。
「みゅー、食べたらさっさと帰ろうぜ。」
「はははっ。そうですね。」
酒井さんが新藤さんの口元を拭うというおかしな光景を目撃してしまったけれども、食べ終わった二人は
「また今度一緒に飲もうね。」
と社会人らしい挨拶を残して帰って行った。
嵐のようだったけれども、二人のやり取りは面白かった。
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