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「囚人8名入りま~す!」
元気なお兄さんの声で個室の監獄に収監された我々8名。
男性陣はこういうところが初めてだったのか、お店に到着してからずっとキョロキョロしてる。
まだまだ序の口だ。
このお店の飲み物は一風変わってるし、食べ物だってゲテモノきちゃうよ?
ふふふっ。
薄暗い店内に鉄格子で囲まれた個室。
「ベスちゃんが予約したお店ってここだったんだね。」
新藤さんも来たことがあったらしく、意外と冷静だ。
「何、ここ?こういう店なの?」
山岸さんが新藤さんに聞いてる。
うんうん、掴みはオッケーだ。
楽しい飲み会をしたかったんでしょう。
任せてくれ、任せてくれ。
私だって、楽しい飲み会、したかった。
純粋に盛り上がれる楽しい飲み会、いいんでねーのか。
「じゃぁ、席順は面倒なんで年功序列でお願いします。男性はそちら側、女性はこちら側。」
私の声に合わせて素直に移動してる。
あれ?
見た目、藤木の方が年がいってるのに、一番奥に座ったのは山岸さん。
そして、目の前に藤木。
やばい、そのヘルメット頭。
見てるだけで笑いのツボをアグレッシブに押してくる。
「ほら、ベス詰めてよ。ベスの方が3カ月お姉さんでしょ。」
グイグイとイッシーに押されて、笑いを堪えつつ藤木の正面に座った。
イッシーの前には山根。
一番下座にナンちゃんと新藤さんの弟の勇気君だ。
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