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「このまま、ゆっくり時間をかけてお互いを知ってって思う気持ちもあったんだけど、心変わりしたんだよね。山根君に僕の会社のチームリーダーがチャンスをモノにした山根は凄いって褒めてたのを聞いてさ。」
仕事の話、ではなくイッシーとのことだろうか。
「僕もさ、負けてられないって思ったって言うか、お互いを知っていこうとするなら隠してたらダメかなって思ったのもあるし。」
うんうん、よく分からないけど藤木がカミングアウトしたのは分かったべ。
男が好きなわけでもないことも分かったべ。
そして、藤木がちゃんと女の子が好きでその相手に私をと言ってくれてるらしいことも伝わった。
ブラジャーしてる男だけど、それでもいいですかって話だべ。
いいに決まってる。
いや、でも、見ておかないと。
「とりあえず、どんな可愛いブラしてるか見せてよ。」
「・・・ここで?」
微妙な間の後に聞き返された。
ここじゃなかったらどこで見るってか。
「外だったら寒いよ?それに、捕まるかもしれないし。」
男性がブラジャーしてるって、何だ?
藤木はキョヌーか?
違うべ?
「実物を見てみないと、受け入れられるか受け入れられないか判断できないし・・・。」
本当は、大丈夫だけど好奇心には勝てねーべ?
「早く脱いで見せてよ。」
モジモジする姿に萌えるって何だべ。
上に羽織っていたジャケットを脱いで、中に着ているシャツのボタンに手をかける仕草にドキドキする。
上から順番にボタンを外して見えたのは、中に着ている肌シャツ。
白い肌シャツから透ける花柄のブラ・・・。
やっべ。
これ、いいべ?
興奮するべ?
「触っていい?」
「はっ?ダメだって、落ち着け、ベス。ここ、車の中だし恥ずかしいって。」
手を伸ばして胸に触れようとしたら体を背けられたうえに猛スピードでボタンをはめだした。
ちっ。
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