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藤木が居間のコタツの上にホットプレートを運び、私が冷蔵庫の中から缶チューハイを運んだ。
藤木が材料を切って焼くだけにしたお好み焼きの素を運び、私が冷蔵庫の中から缶ビールを運んだ。
藤木がお好み焼きのトッピングを運び、私がおつまみの柿ピーやらするめの袋を運んだ。
コタツの上に物がどんどんと増えていく。
「お皿を持ってこないとね。それ以上アルコール持って来なくていいよ、おつまみも。」
藤木に笑って止められ、コタツで待機。
待機していたら、藤木が戻ってきてお好み焼き大会の開始だ。
「水曜日も食べたよね?」
別にいいけど、気になっていたから聞いてみた。
「食べたね。いいじゃん。」
「お好み焼き、好きなの?」
「う~ん、お好み焼きを食べるベスの姿が良かったから。」
・・・今、ホウ酸団子を美味しそうな食べ物だと勘違いして口にしてしまったゴキブリのような気持ちだべ。
うっ、これは何だ!?
そんな感じで、声も出せない。
あとは苦しんで、天国へ逝くだけみたいな。
「ねぇ、ベスって呼ぶのをやめてもいい?」
「いいよ、エリーって呼んでもいいよ。」
「ぶはっ、エリーって。じゃぁ僕のことは何て呼ぶ?」
「コージーでいいんじゃない?」
「まんまだね。」
ふわっと笑う藤木を見ながら私も笑った。
コージーとエリーって何人だよ。
自分で言っておいておかしくなってきたべ。
まだ、一滴もアルコールを口にしてないって言うのに、超楽しい♪
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