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布団を敷いたら、ベスもプラスチックケースの中身を諦めてくれたみたいだけど、今度は僕の腕をひっぱりここに立てとばかりに布団の外に並んで立たされる。
いったい、何をする気だろうと思っていたら。
「第一のコ――ス。富田エリー。」
そう言って右手を挙げてる。
まさか・・・
「第二のコーース。藤木コージー。」
やっぱり。
しかも、やれって顔して見上げてくるから、右手を挙げてあげた。
「第三のコーース。南島チョー気持ちいぃ。」
「ブハッ。」
ヤラレタ。
完璧にヤラレタ。
南島の時点でツボったけど、名前じゃないし。
「第四のコーース。あっはんソープ。」
「ぶっ。」
くだらないのに、ウケてしまった。
下を向いて笑う僕に視線を寄越してきてるのが分かるけど、どうすることもできない。
「位置について。」
前屈してるベスに合わせて前屈するしかないみたいだ。
「用意。」
笑いが。
「バンッ。」
布団にダイブするベスにならって僕も布団にダイブ。
ゲラゲラ笑いだしたベスと一緒に僕も笑い出した。
くだらないことをしてる自覚があるのに、たまらなく楽しい。
彼女はやっぱり強烈だ。
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