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「ほら、風呂、風呂に入らないとワキ以外にも臭いかもしれないべ。ワッキーは下も臭うからさ。落ち着こう!!!」
必至の説得も。
「僕は落ち着いてるよ?むしろ落ち着いてないのはエリーじゃん。」
ニコッと笑った顔は藤木の顔だけど、誰だよ。
紳士で可愛い藤木はどこに行ったよ。
今、ここにいるのは黒い藤木だろ。
白い方はどこに行ったよ。
私の青ジャージのウェストに手をかける藤木。
「こらこらこらこら、本当に勘弁してケロ。」
「やだケロ。」
笑うな、笑うな。
そこで可愛いこと言って笑うな。
不覚にもキュンしただろ。
パニックだ。
体を捻っても藤木はどうやら青ジャージを脱がせる気らしいべ。
ヤバイ。
「パンツ、パンツに味噌がついてるかもしれないから、ひとまずトイレに確認に行かせてケロ。」
「ぶっ。僕が味噌ついてないか見てあげるから大丈夫。ケロ。」
ちがーーーーーう。
絶対にちがーーーーーう。
そういうのは優しさでも紳士でもないってのに。
暴れていたけど、無情にも脱がされた青ジャージとパンツ。
「こらーーーーーーーー!!!」
叫んだのと同時に藤木の顔があってはならない場所に・・・・
「ギャーーーーーー!!!」
あまりの恥ずかしさに暴れる暴れる。
あってはならない場所で深呼吸するでねーーーー!!!
顔をあげた藤木が笑った。
「思ったよりも臭ってないよ。」
「思ったよりもって、どんだけくっせーと思ってたんだよ!!!」
涙目だ。
まさか、いきなり下半身をオープンにさせられて臭いを嗅がれるなんて辱めを受けるとは思わなかったべ。
「ん?まぁそれなりにかなぁ。」
私の頭の上でまとめられていた手が解放された。
急いでジャージとおパンツを装着したのは言うまでもない。
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