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藤木には兄が一人いて、その兄は自宅の敷地内に別棟を建てて奥様と子供と一緒に暮らしてるらしい。
思ったんだけど、ボンボンなのか?
だいたい敷地内に別棟が建てられるくらいに土地があるって凄くないか?
チラリチラリと藤木を上から下まで眺める。
どこからどう見ても育ちが良さそうな雰囲気を醸し出してるもんなぁ。
まさか、このシャツの下にブラがあるなんて思わない。
これぞギャップ萌え☆
藤木に私の家族構成も話した。
普通の母親と普通の父親。
そして普通の兄が一人。
いたって普通。
兄も独身、私も独身。
他に聞きたいことはって聞かれても、何を聞けばいいのだか。
本当は元彼女さんがどんな人で藤木とその元彼女さんがどんな付き合いをしていたのか、気になるけど、聞いたら聞いたで嫉妬とかモヤモヤしそうだから聞くのは止めた。
だって、普通に藤木、付き合った相手のことを大事にしてそうだし・・・。
そういうのを知ったら、元彼女さんのことを羨ましく思いそうだべ。
気にしない、気にしない。
「エリーの元カレってどんな人?」
微妙な質問だべ。
「聞いてくれるな、おっかさん。」
「ぶはっ、じゃぁ聞かない。う~ん、僕とどっちが恰好良い?」
ニコニコしながら聞いてくる藤木め。
「アフロのコージーに勝てるほどインパクトはないと思う。」
「へー。」
なぜ、インパクトで元彼に勝って嬉しそうな顔をするのか、謎が残るべ。
「ちなみに、エリーもそうだよ。僕の出会った女の子の中で一番インパクトがあるね、あははっ。」
パフェの中に入っていたバナナをスプーンで掬い上げて、頭を揺らしつつ笑ってる。
どんな内容だったとしても、一番は一番だべ。
喜んでおこう。
例えどんな内容だったとしても一番を取るのはなかなか難しいはずだ。
正直、ワキの臭い以外で一番になれるとは、思ってもみなかった。
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