藤木浩二の独り言 パート3

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「次はコージー。」 僕を振り返って、早く飛べと催促してくるベスに苦笑い。 僕、そんなに飛べないと思うな・・・。 でも、ベスに負けるのは癪だし。 足を曲げて、グン、グンとブランコを漕ぐ。 そして、いくぞと思ってブランコから離脱。 飛び上がったら、その視界にベスの驚いた顔が一瞬見えた。 それに、自分で飛んでみて驚いた。 一瞬だったけれども、想像よりもずっと飛んでた。 自分の足の裏に慣れない衝撃を感じて着地。 隣のベスを見て笑った。 「僕の勝ちだね。」 ふふんと余裕の微笑みだ。 「コージー、大人げない!!!普通さ、男の人の方が運動神経がいいんだから手加減するでしょっ!!!」 ワーワーと喚くベスの手を握った。 ちょっと冷たい。 「うん、分かった。手加減するから家に帰って温まろうか。」 「・・・何の手加減?」 訝しんでる顔。 笑っていいかな。 「絵里のえっち。でも、僕の考えたことときっと一緒。」 「えっ、えっちって、こら、えっちって言うヤツの方がえっちだぞっ。」 動揺するベスが可愛くて声をあげて笑った。 「寒くなってきたし、帰ろう。そんで、二人で温まったら送ってくよ。夕飯、何が食べたい?」 「ちょっと待った、二人で温まったらって何だよっ!!!」 「んー?僕としては二人で布団の中でいいことしたいけど、それがダメならコタツの中でくっついて温まるだけでもいいよ。」 「・・・そうですか・・・。」 ほらね、あの顔。 可愛いったらない。 さっきまで元気いっぱいでブランコに乗ってた顔が、強張るとかってないでしょ。 アグレッシブなのに、自分が押されることにめっぽう弱いのは確実だな。 ベスの弱点、発見♪
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