トミーなエリーは社会人

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何か特別に話をしたわけじゃないけれども、揺れる車内の風景と満員ぶりに藤木がプラスされているだけで、いつもの電車ではないみたいな気分になる。 恋愛ってのは、つくづく、人をプラスにもマイナスにも引っ張る力があると思うべ。 話していなくとも、目が合えば微笑み合って暑苦しさ120パーセント。 他人から今の藤木と私の様子を見たら溜息を吐かれても仕方がないような気がする。 だけど、抑えられない思いがあるんだべ。 叫びたい。 できれば絶叫したいぐらいだべ。 楽しい時間はあっという間で、すぐに私の最寄駅に着いてしまった。 週末まで、多分会えないだろうな。 「気を付けてね。」 「了解です。」 電車を降りた人はそのまま改札方面に流れて行くから、そこで立ち止まって電車を見送ろうとする私は他の人から見たらものすごくいい迷惑に違いない。 だけど、ドアが閉まって手を振る藤木に手を振り返してその姿が見えなくなるまで電車を見送る。 そんな行動をしてしまうのが、恋だべ。 ウホッ。 予想外に会えたことが嬉し過ぎて脳みその中身が恋愛脳になってるとしか思えれないべ。 意気揚揚と改札をくぐり抜け、自転車がわんさかと置いてある自転車置き場で自分の自転車を見つけて鍵を開錠して少し広いスペースまで引っ張りだした。 あぁ、この持て余したエネルギーと興奮をぶつける相手はマイケッタマシーンだべ。 グイっと力を込めて漕ぎだし、全力で5分の道のりをグイグイ走った。 雄叫び付きで。 「ウホホホホホーーーーーーーーー!!!!!」 恋愛も叫ぶのも チョー気持ちいぃ!!!
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