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It's show time!
な時間が終わり、限りなく真っ暗に近かった店内がもとの怪しげな薄暗さに戻されたときにハッとした。
楽しくて、興奮して、気が付くのが遅れたけれどもワキ汗が、がっつりブラウスに染みてる。
そうっと、横を向き臭いを嗅いでみた。
グッ。
この独特のツーンとくる臭い。
飲みに来る前に塗った制汗剤の効果もむなしく星3つだ。
仕方がない。
ちょいと良い気分で酔っ払ってるけれどもここはひとまず退散するしかない。
バッグを手にして
「お手洗いに行って参ります。」
と言ってみた。
一応、今日の女子メンバーは女子大カルテットだからワキ汗も滲んでるけどお上品さを滲ませてみたつもりだ。
「ベス、ワキ汗もついでに拭いてこい。」
「うほっ、イッシーに言われなくても気が付いたってのにでっかい声で言うんでねーべっ!!!」
こうなったら笑いに走るしかない。
お手洗いに向かう予定で立ち上がったけれども、イッシーの背中側からワキ汗ヘッドロックならぬワキ汗ノーズロック。
私のワキ元で
「ふがぁっ!!!」
とおかしな声をあげて呻いて腕をバンバン叩いて降参の合図をしたイッシーを解放してやった。
「次にひどいこと言ったら、クロロホルムならぬワキ汗ホルムを嗅がせてやるべっ。覚悟しておきなっ!!!」
いつもの私とイッシーのやり取りに、新藤さんもナンちゃんも笑っていたし男性陣も笑っていた。
うん、やっぱり人を笑わせるってのは
チョー気持ちいぃ。
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