リベンジ紅葉狩りイブ

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一度はコタツという名の基地に戻ったけれども、台所の藤木の様子が気になって、開けっ放しにしてあるすりガラスのところから藤木の背中を眺めた。 ガスレンジの上には鍋が置いてある。 あの中に今夜のキムチ鍋が。 あっ、藤木が動いた。 冷蔵庫から何かを取りだし、缶の蓋をプシュっと開けて、ゴクゴクと喉を鳴らしてる。 って、アルコールかよ。 澄ました顔をして、こっちを振り向き、おいでおいでと笑いながら手で合図してくる。 エサをもらえるペットな気分で藤木の元に行き 「ワン!!!」 と言えば、藤木が笑う。 「お手。」 「ワン。」 右手を差し出す。 「おかわり。」 「ワン。」 左手を差し出す。 「・・・伏せ?」 伏せか、その場に伏せようかと思ったら藤木の腕に止められた。 笑いながら。 「おバカさんなことしてなくていいから。ほら、飲むんでしょ。」 藤木が指差したのは冷蔵庫。 中から好きなのを出して飲めと言うことらしい。 でも、私が欲しいのは、藤木が飲んでる飲みかけだしね。 「遠慮なく頂くでごわす。ごっつぁんです。」 飲みかけの缶を作業中らしいまな板の横から奪って、ゴクリと飲んだ。 クワッ。 「うひょっ。」 「あー、それ、けっこう強いよね?」 何でもない風に言う藤木。 缶を見たら、ストロングの文字。 強いじゃん!!! そして、またゴクゴクと缶の中身を飲んで行く。 よし、エネルギー充填120パーセントだべ。 これから起こることは、アルコールに酔っ払って本能のままに動いてしまっただけだべ。 ウホホホホホホホっ!!!
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