リベンジ紅葉狩りイブ

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電話帳の上に乗せられた真っ赤な鍋。 何気にお料理好きなのか、はたまたインテリアに凝るタイプなのか。 これって、お洒落で機能的な琺瑯の鍋だべ。 しかも、色が赤って。 「赤い彗星だべ。」 「ぶっ、おバカさんなこと言ってなくていいから。ほら。」 琺瑯の鍋の蓋がオープンされて、もわっと湯気が上った。 火からおろしてるはずなのに、鍋の中身がまだグツグツと音をたててる。 すごい保温力だべ。 キムチ鍋と言っていただけある、赤い色のスープ。 そして、具が見え隠れしてるべ。 「取り皿とお箸がいるでしょ。それに飲み物も。サラダとおつまみも作ったから手伝って。」 さらりと、今、キムチ鍋以外にも食べ物があることを教えられたべ。 こんな素敵男子を作りだした藤木のご両親はきっと素敵に違いないべ。 ブラを受け入れられなかったらしいけど・・・。 うん、分かるかもしれない。 だってさ、いかにも問題児な子供がブラしてても気にならないべ? でも、ここまで出来た素敵男子がブラ。 私が親だったら、笑うけどさ。 そうだよねー、全部が全部、合格点の人なんてそうそういて堪るかよって思うべ。 おっと、藤木が台所に向かった。 手伝わねば。 指示されるがままに台所とコタツの間をピストン輸送。 今夜は藤木と私がピストン運動。 はい、最低。 いくら、ちょっとばかし酔っ払ってるからってお下品はダメだべ。 それは、後からのお楽しみだべ。 ぐふふっ。 赤いお鍋の周りに取り皿、サラダ、おつまみの砂肝炒め。 あぁ、外で飲むのも楽しいけれどもお家で飲むのも楽しいべ。
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