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「「カンパーイ」」
ストロングと書かれた缶をゴチン。
大丈夫だべか?
これ、強いべ?
いや、でも、藤木のお宅だしきっと大丈夫。
ほろ酔い気分だから、チビチビと飲もう。
まずは、実食だべ。
サラダをもしゃもしゃ。
「まいう~。」
これ、オリジナルドレッシングだべか?
私を見て笑った藤木に質問。
「このサラダの味って、何?まいう~だね。」
普通のグリーンサラダだけど、シンプルな塩の味にこの香りは何だべ?
「塩とオリーブオイルだけだよ。高いオリーブオイルを貰ったから。」
セレブな香りが漂ってきたべ。
高いオリーブオイルを貰った。
さすが、お育ちのいいお坊ちゃま君は違うべ。
食べる姿もキレイだもんなぁ。
お箸もキレイに持つし、仕草が優雅。
そういうのが汚い人の方が少ないけれども、やっぱり優雅だべ。
「砂肝はニンニク入りだよ。たっぷりスタミナつけて頑張らないとねっ。」
爽やかな笑顔とともに、にんにくの存在を明かされた。
美味しいよ、にんにく、美味しいよ。
ただ、臭いの元だから敬遠してるだけで、本当は大好きだよっ。
叫びたい気持ちをグッと抑えて、砂肝の食感を楽しんだべ。
あぁ、アルコールと砂肝。
絶妙の組み合わせだべ。
「飲み慣れてるよね?こういうのをさらっと作るってさ。」
一口、アルコールを飲んで藤木に聞いたら笑ったべ。
「嗜み程度にしか飲まないけど、少しは飲み慣れておかないとイロイロあるんだよ。仕事上の付き合いとかさ。」
へぇっ。
仕事上の付き合い。
料亭で接待されたり、接待したりってことだべか?
私の会社にはないなぁ。
やっぱり、あるんだ、仕事上の付き合いって。
ちょっと、恰好良いなぁ。
世界が違うかも。
本当は、私と一緒にいるような人じゃないような気がしてきた。
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