バックオーライ推奨

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部屋の中の温度は決して温かくはない。 だけど、布団の中で二人で温まっているから体だけは温かい。 「ほら、エリー、もうちょっとそっちに詰めれるでしょ。」 藤木が体を私の方にグイっと押してくる。 常夜灯だけが灯る部屋の中で、クスクス笑いながら、グイグイと体を押し付けてる藤木に、私も体を押し付ける。 「そんなに押したら布団から出ちゃうじゃん。」 「ふっ、そっか。じゃぁ、もっとこっちにおいで。」 体を押し付け合ってしばらく遊んでいたはずなのに、藤木がふいに力を抜いて、私の方の力だけが藤木にかかり、見事に掴まえられてしまった。 まだ笑ってる藤木の声。 私の背中にまわってる手。 アルコールの絶大な力によって眠気がやってきた。 あっという間に眠りに落ちそうだべ。 「エリー、眠たいの?」 藤木のこちらを窺うような紳士な声。 眠たい。 「んー。おやすみー。」 上の瞼と下の瞼が重なって、藤木の体温と匂いを感じながら眠れるなんて幸せだべ。 「ふふっ。おやすみ。」 ほらな。 藤木の声だ。 このお育ちの良さそうな声を子守唄にできるなんて最高だべ。 プチン。 「なんて言うわけないのに。クスッ。僕が眠気なんて飛ばしてあげる。ついでに意識もね。」 「って、こらーーーーー。なんで外すんだよ、ブラっ!!!」 まさに、眠りの森の中で静かな眠りにつこうと思っていた矢先に背中のところでコソコソっと動いた藤木の手。 あってはならない解放感を感じる胸。 「えぇっ?だって、抱きたいんだもん。大丈夫大丈夫。それだけ元気だったら2回ぐらいは大丈夫。」 くらっとしたべ。 「2回とかおかしいべっ、この変態絶倫男子!!!1回だけにしといてよっ。」 眠気が飛んで、藤木の顔を見上げて叫んだら・・・ クスッと笑った顔が常夜灯の心もとない灯りの下でもはっきりと見えた。 「じゃぁ、濃厚な1回だねぇ。僕、頑張るからさ。エリーも頑張ってね♪」 爽やかにお育ち良く、おかしいべっ!!!
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