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「はーやーくー。もう待てない。ねぇ、ねぇ、開けていい?」
布団からはい出て、襖をトントンと手で叩いたら
「ダメだってば。大人しく布団で待ってなよ。」
と諭される。
仕方がない。
布団に戻った。
そしたら、襖が開く音。
見上げた藤木の姿はいつものネズミ色のスウェット姿なのに。
その下に悩みに悩んだ末に着用した下着が隠れていると思うと興奮して鼻息も荒くなる。
ついつい、寝ころんだ布団から飛び上がり、正座した。
そして三つ指をついてお手合わせを願った。
「さささ、こちらへ寝ころんで下さいませ。」
「ぶっ、もう、やめてよ。普通にしてくれないと恥ずかしいじゃん。」
いや、もう、藤木の存在自体が普通の範疇を越えてるし、可愛いし、恥ずかしがってる姿にもムラムラきてるし。
布団に座った藤木を鼻息荒く私が押し倒したのも道理だべ。
「ウホホホホホホホッ。」
「ちょっ、いきなり襲ってくるの?せっかくオニュウの下着にしたのに。」
藤木の顔に吸い付かんばかりの勢いで顔を寄せたら片手で顔を押しのけられる。
オニュウの下着。
くらっときたべ。
私のために、オニュウの下着。
じっくり検分するしかないようだ。
立ち上がって、昔ながらの紐で引っ張るタイプの電気を点けた。
「ちょっ、何で電気を点けるのさっ。」
「だって、そっちがオニュウの下着って言ったじゃん。もういいから早く見せてよ。ほらほらほらほら。」
モジモジする藤木のスウェットに手をかけて上にめくった。
うわっ。
やばい。
「ウフォーーーーーーーーーー!!!!!」
スケスケのベビードールだべか!?
女子力全開だべっ。
あまりの勝負下着っぷりにクラッときたべ。
「コージー、起立!!!」
頭に血が昇るとは今の私の状態だべ。
アルコールなんて、とうの昔にどこかにいってると思うけれども、アルコールを飲んだときのような気持ちで藤木に号令をかけた。
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