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体への違和感を感じて薄目を開けたけれども、まだ外も部屋の中も暗い。
起きる時間ではないべ。
もう一度、目を閉じた・・・。
モゾモゾと撫でられるような動きをお腹に感じる。
これは夢だべか。
気持ちがいい。
その気持ちの良い動きを甘受して、再び夢の世界に旅立とうとしていたのに。
柔らかく、眠りを誘うような優しい気持ち良さから、刺激的な気持ちの良さに動きと部分が変わった。
夢うつつの状態で、自分の声なのか、夢の中の声なのか分からないような声が頭の中に響く。
「ひゃっ・・・んっ・・・。」
「クスッ。」
ん?
今、自分の声でない声がって言うか、この刺激的な甘い触り方っ!!!
目をパッチリ開けたら至近距離に藤木の顔。
「まだ寝てて大丈夫だよ。僕のことは気にしないでねっ。」
にっこりと悪気ない笑顔を振りまいてくれたけど。
「気にしないわけにいかないような手の動き、止めてケロっ!!!」
寝ぼけていた頭がはっきりとクリアーになってしまったじゃないべか。
藤木の手を掴んで、ひとまず、断続的に与えられる甘い甘い刺激から解放してもらうべく、防御態勢。
「えぇっ。減るもんじゃないし、いーじゃん。」
いつも、私が言う言葉を吐いてそのまま笑い、オデコ、頬、唇と優しい口づけ。
ついつい目を閉じて、柔らかな藤木の唇の感触を享受してしまった。
「って、だから何で、そうやってヤラシーことしてくんのさっ!」
またしても、たいして大きな膨らみでもないし、仰向けになったら流れてしまう脂肪分の頂きを触ってイタズラしてくる藤木を睨んだ。
「可愛いから。声も、顔も。もちろん、ココもねっ。」
「ひゃっ。」
甘い甘い刺激を受けて、恥ずかしい声を出してしまったし、藤木の言葉にキュンとしたべっ。
「せっかく早起きしたんだし、お泊りの醍醐味だよね。」
クラっときたべ。
爽やかに、おかしなことを言う藤木。
それなのに、まんまと藤木の術にかかってしまった。
「ほら、絵里の体も僕と繋がりたいって言ってるよ。」
藤木の手がさっと伸びてきて、確認されたべっ。
全部、藤木のせいなのに。
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