紅葉狩り

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川沿いの石のたくさんある河川敷部分でお弁当を広げている人達がけっこうたくさんいる。 食べるところがないわけじゃないけど、混むもんね。 そして、藤木のデイバッグの中にもお弁当が入ってると朝、聞いた。 ムラムラくるべっ。 「コージーのお弁当が食べたいケロ。」 繋いだ手をブンブン振って歩いていたけれども、頭の中に一度現れた食べ物のイメージは消えてくれないからお弁当頂戴アピールだべ。 「ん?そう?じゃぁ、あっちの石のところで食べようか。」 河原に降りれそうな場所を見つけて、身軽に藤木が先を行った。 そして、振り返って笑いながら片手を私に差し出してくれる。 キュンとしたよ。 紳士ですね。 私でも、普通にそちら側に降りれると思うけど、大人しく藤木の差し出してくれた手に自分の手を重ねて河原に降りた。 さっきまでだって、手を繋いで一緒に歩いていたけれども、これはまた別格でドキドキするべっ。 そう、普通の下着を装着してる藤木にだってムラムラくるけど、セクシーなスケスケベビードールにもムラムラくる感じに似てるべっ。 「足元、気を付けてね。」 紳士だべ。 「転びそうになったらコージーも道連れにするから大丈夫。」 「ふはっ、それ、大丈夫って言わないから本当に気を付けてよ。僕が転ぶのはいいけど、エリーが転んでけがをするのは僕が嫌だしね。」 ウホッ。 ウホホッ。 フォーーーーーー。 むずむずした。 くすぐられたべ。 「じゃぁ、コージーが転んでけがをしたら、私が吸引力の落ちない唇でマウス・トゥ・マウスしてあげる。」 「ふっ、おバカさんだね。怪我と唇、関係ないでしょ。」 「・・・モチベーションの問題だってば。」 「ぶっ。モチベーションって、もう、エリーってば本当におバカさん。」 おバカさんでいいですよ。 おバカさんって言いながら笑う藤木の顔が見られるだけで嬉しいもんねー。
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