ワキトーーーーーーークな合コン

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藤木が我々の監獄の入口に入ってきた。 何食わぬ顔をするのが難しくて、下を向いた。 ヤバイ。 肩が震えてプルプルしてくるべ。 隣からイッシーが足を蹴ってくる。 それに、私も応戦。 テーブルの下で男女が足をくんずほぐれつなんてやってたら、あの二人はこの後、ホテルで Go Go  Heaven !! って思われるけれども、私とイッシーなら大丈夫。 グッ、弁慶の泣き所を蹴られた・・・。 ダメだ。 痛い。 悶える。 こんな悶えはいらねーべ。 笑って悶えたいべ。 藤木が座った。 早く飲め。 藤木よ、早く飲め。 キタキタキタキタ。 グラスに手を伸ばした。 チラッと見たら期待してるのは私とイッシーだけじゃない。 山根も笑ってるし、山岸さんも体が揺れてる。 勇気君もだ。 飲んだ瞬間に、盛大にアルコールが飛んできた。 うほっ!!! 噴水!!! 「何じゃこりゃー!!!!!」 藤木も私と同じリアクションをして、満場一致の大爆笑!!! 私とイッシーが腹を抱えて笑う中。 「あっ、ごめん。かけちゃったね。ははっ。」 そう言いながら、ハンカチを差し出された。 「紳士、藤木、紳士だっ!!!」 イッシーが隣で叫んでたけど、ちょっと迷う。 このハンカチを借りて拭いた方が良いのか、目の前のお手拭で拭いた方がいいのか。 「・・・臭いがつくと申し訳ないんで、いいっす。」 目の前のお手拭を選択した。 「そう?別に顔や頭で何の臭いがつくのさ。」 「・・・頭皮の臭いっすかね。フケとか。あと、皮脂とか。」 「・・・なるほど。」 笑いながらハンカチをおさめてくれた。 うん、素敵女子ならここでハンカチを借りて、胸の中の赤い実が弾けて何かが始まるのかもしれねーけどっ。 いくら藤木が紳士的な振る舞いをしても、見た目のヘルメット!!! アフロ!!! 肩が震えるって話だべ。
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