紅葉狩り

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「ちょっと混んでるけど、外の席なら空きがあるね。エリー、そこに座って待ってて。僕、買ってくるから。」 吊り橋を渡り終えたところにあるお店。 藤木が休憩しようと言っていたお店だ。 さっき、お昼ご飯のおにぎりを食べたばかりだし、その時にも休憩していたようなもんだけど・・・。 言われた通りにお店の外の席に座った。 藤木が戻ってきたら自販機で飲み物を買おうかな。 いや、まだ水筒にお茶が残ってるならそれを貰おう。 藤木が消えた店の中を覗き込もうにも、ちょうど中が見えない場所だべ。 隣のテーブルのアベックが視界に入ってくる。 五平餅を食べてるようだ。 そして、私の予想では、藤木も五平餅を買ってくるに違いない。 アベックはもうすぐ、食べ終わるようだ。 ほうほう。 微笑み合うアベック。 けっ、3カ月前の自分なら確実にそう思っていたハズだべ。 けっ、って。 ウホホホホホホホホ。 彼女の口元についた五平餅のタレを彼氏さんが親指で拭ってからの、親指ペロリ。 フォーーーーーーー。 悶えたべ。 後から、藤木の口元が汚れていたら私も拭ってペロリだべ。 そして、藤木を照れさせてからの決め台詞だべ。 続きは家に帰ってからね? 私が脱がせてあげるからね? オフォフォフォフォフォフォーーーーーー。
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