遠出の後は

8/12
前へ
/539ページ
次へ
私の笑い声と藤木の奇声。 敷きっぱなしだった布団にダイブして、掛布団の中に潜る藤木。 その中に私も潜り込んだべ。 はぁはぁと息を荒げながらも笑ってるべ。 「もうっ、何でエリーってばそういうことばっかりしてくるのさ。」 文句を言ってるようでも、声も顔も笑ってるから文句になってないし。 「ん?好きだからに決まってるじゃん。」 「あー、もう、そういうことサラッと言っちゃって本当にズルい。」 そう言いながら枕のところに頭を乗せて、私の体をそこまでずりあげて緩く拘束してきた。 向かい合わせで、楽しくて二人で笑いながら、藤木の顔が近付いてきてオデコとオデコをこちんとあててくる。 「ふふっ。僕だけ下着っておかしいよね。」 至近距離で囁かれ、そのまま唇を軽く重ねながら器用な手つきで服に手をかけられたけど。 唇が離れたと思ったら藤木が起き上がって、私の両腕を引っ張って、私のことも起こしてくる。 「転がったままで服を脱がせられるほど、器用じゃないからね。」 肩を竦めるようにしてそう言ってから、そのまま私の服に手をかけてきた。 座ってる人の服は脱がせられるってことだべ。 藤木にされるがままに脱がされ、そして自分で立ち上がってズボンを脱いだ。 ここは潔く。 ウホッ。 ズボンだけ脱いだつもりが、おパンツまで一緒に下げてしまったべ。慌てておパンツだけを引き上げたら後ろから爆笑する藤木の声が飛んできた。 「どうせ脱ぐんだから、いいのにっ。あははははっ。」 振り返って藤木を睨みつけてそのまま布団の中に潜り込んだべ。 ごろんと横になって藤木の腕を引っ張った。 藤木も横になりなさいよと。 私の気持ちが通じたように横になった藤木。 抱きついて、藤木の背中に手をまわしたべ。 これがしたいんだべ。 ブラプッチン。 フォーーーーーーーーーー!!! プチンした瞬間、興奮が全身を支配した。 あぁ、このまま昇天してしまいたいべ。
/539ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3464人が本棚に入れています
本棚に追加