ホウレンソウを怠るな

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何か甘い物が飲みたい気分だべ。 かと言ってイッシーと同じのは癪だしな。 いつものようにキャラメルマキアートを注文するイッシー。 次は私の順番だ。 たまにはいつもと違う感じで。 でも、あんまり冒険してない感じがいいか。 妥当なのはカフェモカかな。 注文の品を受け取り、空いてる席に座った。 で、どうやってイッシーに報告して、相談するかだべ。 ほら、こっちを見ていつも以上にニヤニヤと笑ってる。 唇の口角がアシンメトリーになってるべ。 歪んでるのは性格だけじゃなく、体もかよ。 それともそれは、ワザとか? いつものような軽口が出てきそうになったのをグッと抑えた。 それから、一口、ホットのカフェモカを飲んだべ。 「まいう~。」 「ベス、そんな感想はいいから、言いたいことを言え。っていうか、藤木のことだろ。」 「ぐっ。」 すべてお見通しってどういうことだべっ。 私が藤木との恋にうつつを抜かしている間にイッシーは魔法使いになって私の頭の中を見透かせるようになっていたってことか? 名古屋に巨人の魔法使い降臨☆ちょっと臭うときがあるけどね☆ 「純ちゃんが藤木君とベスが付き合ってるって言ってたからさ。」 純ちゃんね。 って言うか、イッシーと結婚して山根がもしもイッシーの名字になったら・・・。 あの芸能人と同姓同名だべ。 是非とも山根に靴下を履かないで欲しい。 決め台詞はアレだべ。 『No socks J life』 あぁ、でも、山根もワッキーなのに、アッシー臭まで漂わすわけにはいかないか。 「で、本当なの?藤木と付き合ってるって。」 下品な笑顔から一転、好奇心でいっぱいの顔で若干テーブルに身を乗りだしてこっちに顔を寄せてくるべ。 「本当です。報告と言うか連絡が遅れて申し訳ないっす。ついでに相談に乗って下さい。」 テーブルにひれ伏したのは私だべ。
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