ホウレンソウを怠るな

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「カクカクシカジカと言うわけで、藤木は真面目に私の親に挨拶してくれる律儀で真面目な青年だったし他にもワッキーな私の臭いに寛容で、この機会を逃したら藤木のような人は現れないと思った次第だべっ。」 いかに藤木が素晴らしい人であるかをイッシーに語って聞かせた。 残念だけど、ブラのことは伏せておいたべ。 それは、私と藤木のトップシークレットだからな。 できればトップレス希望だけど、それはまだ早い。 やっぱり、藤木の了解を取り付けてからじゃないと。 いや、永遠に私と藤木だけの秘密にしておく方が甘美だ。 秘め事だべっ。 「ッシャーーーーーーー!!!」 「イッシー恥ずかしいから叫ぶなよ。」 藤木の素晴らしさを語って聞かせたら身悶えしてるべ。 デカい体を折り曲げてテーブルに頭を打ち付けそうな勢いで悶えてるべ。 イッシーが悶えてるのは、きっと藤木が私の親に挨拶したときの言葉だべ。 僕が一緒にいたい気持ちが大きくてってやつだ。 バラすんじゃなかったべ。 もったいないことをした。 「いやー、歴代のベスの彼氏の中で一番の大当たりだなっ!!」 そんなこと、言われなくても分かってるって話だべ。 だから藤木を一生、離さないための方法を考えてくれって言ってるのに。 「分かった、閃いたし、整った。藤木が言ってこないなら、ベスが言えっ。女がプロポーズして何が悪いっ!!!」 イッシーが両手でバンとテーブルを叩いて顔を上げたと思ったら、この言葉だべ。 私がプロポーズをする? 「それって、アリか?」 思わず、聞いてしまったべ。 「アリだって。自分でしたら、自分のしたいようなシチュエーションを選んでプロポーズができるぞ?車に飛び込んで僕は死にましぇーーーーんをやってもいいんだぞ!!!」 自分で藤木にプロポーズ。 考えてもみなかったべ。 藤木が言ってくれるような雰囲気とかそういうのに持ってく方法を考えてただけで。 なるほど。 目から鱗が落ちた。 「フォーーーーーーー!!!持つべきものは親友だべっ、石ちゃんっ!!!」 ガシっとイッシーの両手を握ったら、手を振りほどかれた。 「さ、じゃぁ、帰ろう。お腹が減り過ぎて恐怖のダイエット野菜スープでも美味しく食べられそうだ。」 イッシー、それ、激マズだって前に言ってたやつでは・・・。 好き嫌いを克服したのか。さすがイッシー。
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