ホウレンソウを怠るな

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「夕飯行く人この指止まれ、は~やくしないと行っちゃうぞ~。」 エリーがもしもこの光景を見たら、叫ぶかもしれない。 フォーーーーーーーー!!! って。 いい年こいたサラリーマンが何をやってるんだって言うかもしれない。 誰も澤田さんの指には止まらないけど、参加する人は集まってる。 僕と山根君と新藤君。 「宮本は~?」 「デートですっ。」 「おー、楽しんでこいよっ。」 「野村は~?」 「アニメですっ。」 「お~、楽しめよっ。」 「河村は~?」 「ゴルフの練習っす。」 「お~、頑張れよっ。」 澤田さんが一応、行かない人にも声をかける。 「う~ん、4人か。テーブルで丁度座れるしいい感じだな。行くぞ、若人っ!!!」 妙なテンションの澤田さんに連れられて向かったのは、ずっと前に澤田さんと出張帰りに行った大衆食堂 山本 だった。 エリーと行ったら、新藤君のお姉さんの新藤さんとその彼氏さんがいたあの店だ。 あの時、エリーは期間限定のカキフライ定食を食べていたっけ。 カキフライ定食にしようかな。
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