ホウレンソウを怠るな

19/19
前へ
/539ページ
次へ
「藤木君、100メーター道路で100メートル走してベスに勝ってからのプロポーズは?」 「おっ、それいいんじゃないか?さすが山根、冴えてるなぁ。」 確かに、ベスはよく走るけど、それにその案はちょっと心惹かれる部分がないわけじゃないけど。 100メーター道路までどうやって誘うんだか。 いつも僕の家に来てるのに、わざわざ名古屋でしかも仕事場のある名古屋駅周辺ではなく栄の方まで行かないとダメだし。 「せっかくだし、クリスマスあたりがいいかもな。イルミネーションを見に行こうとかなんとか言って連れ出してだな。」 澤田さん、面白がってるだけかと思ったらイルミネーションとか普通に考えてくれてるんだ。 さすがチームリーダー。 尊敬だ。 どこまでも、ついていきます。 「それ、いいですね。僕が彼女だったら嬉しいです。」 「新藤君はその前に彼女を作らないとね。」 澤田さん、何気にグサリと刺した。 「はははっ。ナンちゃんを誘ってみます。」 付き合ってないけど、好きなんじゃん。 相手にされてないのかも。 憐れな新藤君に乾杯だ。 お酒、頼んでないけどね。
/539ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3464人が本棚に入れています
本棚に追加