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ガスコンロの上のお鍋から、物凄い勢いで蒸気が出てる。
茶碗蒸しを食べ終えて、お鍋を見たらあの蒸気。
期待するべ。
中の肉まんがどうなっているのか。
そして、想像してしまうべ。
蒸気と言ったら・・・。
機関車。
「ポーーーーーーーーーー!!!」
「ぶはっ、いきなり、何?」
鍋に向かって汽笛をあげたつもりだったが、通じなかったらしいべ。
「蒸気があがってるから、機関車を連想して・・・汽笛をあげただけだよ。」
「ははっ、おバカさんだね。」
目を細めて笑う藤木の顔。
おバカなことをやっても言っても、藤木がおバカさんと言うだけで軽蔑したりしないから、ついつい調子に乗るわけだべ。
それに、嬉しそうに笑う顔も見られるし。
「そろそろいいかな。見てくるよ。」
火を止め、鍋の蓋を開ける様子を見ていたら、蓋を開けた瞬間に一際大きな蒸気がぶわっとあがった。
藤木がその後で、中を見て、お皿を出して菜箸で肉まんを拾ってるべ。
きっと、チンチコチンになってるに違いない。
湯気相手に
「あっつ、あっつ、あっつ。」
と口走ってる。
それから、鍋のそこにお湯を足して、今度は私が待ちわびてるチョコまん様を蒸すようだ。
あぁ、お皿に盛られた出来たてほやほやの肉まんも美味しそうだけど、今から蒸されるチョコまんも早く食べたい。
ビバ!!!チョコまん!!!
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