まん類ホームラン

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「♪肉汁ジュワジュワ肉まんフォーーーーー!!!」 2個目の肉まんに手を伸ばして叫んだ私を見て笑う藤木。 「落ち着きなよ。それと、皮ばっかり食べないでバランスよく食べなよ。」 藤木の有難いアドバイスを受け入れ、慎重に食べすすめた。 堪らん。 肉汁を吸った肉まんの底辺のまん皮。 堪らん。 「ぶはっ。恍惚の表情を浮かべてるよ。そんなに美味しい?」 「うん、美味しい。」 「じゃぁ、明日も作ってあげるよ。」 「フォーーーーーーーーーー!!!」 「ぶはっ。おバカさん。」 明日もまん類ホームラン。 しかも、予告ホームランだべ。 これは、明日もめん棒を振り回すしかないべ。 そして、ご神木を模して藤木に怒られるしかないべ。 楽しみだっ。 「あっ、チョコまんは小さいから蒸し時間が短めだったんだった。そろそろかな。」 立ち上がる藤木。 我慢できずに、私も立ち上がった。 ちょこマン、Hey, come on! 藤木がお鍋の蓋を開けようとしてるべ。 ここはやっぱり言っておかないと。 「ごかいちょーーーーーーーー!!!」 「ぶはっ。」 笑い声とともに、Open the 鍋蓋! 蒸気がむわっとあがった後のほわほわした鍋の中を二人で覗き込んだべ。 小さなチョコまん様が私に話しかけてくる。 早く助けて、熱いよ~!!! お皿を出して、菜箸でチョコまんを救出する藤木の後姿はまるで、レスキュー部隊だべ。 救出したチョコまんを食べてしまうのだから、レスキューもへったくれもないな。 うん、落ち着こう。 さっき、藤木にも言われたべ。 落ち着きなさいと。 まるで、小学校の通知表の先生の所見欄じゃないか。 元気いっぱいですが、少々落ち着きがない一面が見られます。 これは、分かりやすい日本語に翻訳すると、全面的に落ち着きがありませんになるハズ。
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