交響曲第9番

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夕飯を作るまで時間があるからDVDでも見ようかって話になって、藤木の秘蔵のDVDを漁ったべ。 「エロしかないじゃんっ。」 「って、どうしてそこを漁るのさっ。こっち、録画してあるんだから。」 この前、勝手に見てみたエッロィのが入ってるのを取りだして藤木に渡したべ。 「これこれ、これがいいんでない?」 『人妻シリーズ 絵里の場合』 タイトルだけで吹いたべっ。 「こんなの見たら、襲っちゃうじゃん。」 私が渡したDVDを文句を言いながら元の場所にしまってる。 その四つんばいの恰好、エロいべ。 ここでカンチョーをしたら普通過ぎる。 今日の私は、いつもよりも2割増で攻撃的だべ。 藤木のプリプリしたお尻にそうっと近づき、顔面を押し付ける!!! 「わわわわっ!?」 慌てた藤木の太ももを持って、さらにお尻に顔面をグリグリ!!! 「わーーーーー!?」 驚く藤木のナイスリアクションにお腹を抱えて笑いまくった。 転げて笑う私の顔を笑いつつも怒った顔をして覗き込んでくる。 全然、怖くない。 むしろ、面白い。 「お仕置き開始だね。」 ニヤっと笑った顔を見て、ヤバイと思った。 この前のこしょぐりの刑はプロ並みに上手くて本当に笑い死ぬかと思ったべ。 藤木の両手が下りてくる前に、藤木の下から這い出てすりガラスを開けて台所へ逃げたべっ。 「こら、待てっ!」 追いかけてくるべっ。 逃げろっ!!! 一目散に台所のテーブルの向こう側にまわった。 これで、テーブルを挟んで向かい合う恰好だべ。 藤木がまわってこようとする方と反対側に逃げればいいべ。 両者譲らず、見合ったままの時間が流れる。
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