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コタツにカタンと物が置かれる音で目が覚めた。
しまった、ちょっとのつもりがたくさん眠ってしまったかもしれないべ。
コタツから完全に抜け出て、藤木を見上げた。
「お疲れなの?」
私を見て、笑ってるべ。
「備えあれば憂いなしって言うから、今夜に備えてみた。」
「そうっ。じゃぁ、今日は朝までコースだね♪」
足取りも軽く台所へ向かう藤木、おかしいべ?
第9で寝ないためって意味だったべ?
なのに、藤木の中では変態絶倫本領発揮コースって意味になってたべ?
朝までコースなんて体験したことないから、一回くらいはそういうのもいいかもしれないな。
本当に朝までとかってあるのか?
未体験ゾーンだ。
台所に行ってしまった藤木の元へと私も向かってお手伝い。
「タマゴ巻きにしようと思ったけど、そんなにタマゴがないことに気が付いたから普通に海苔巻きにしちゃった。ごめんね?」
「いや、普通の海苔巻きの方が多分、好みだと思うから。と言うか、作ってもらって文句は言わない。こっちこそ、ありがとう。」
ふわっと笑って唇にキスしてきたべ。
なんかドキっとした。
「もっと我儘言ってもいいのに。アレが食べたい、コレが食べたいとかってさ。」
「じゃぁ、コージーのご神木。」
「ぶっ、おバカさんだ。」
二人で夕飯を運んで、手を合わせて食べた。
ツナとタマゴとマヨネーズが入った海苔巻きはお子様向けの味でまいう~指数が高い。
「まいう~。」
「ふふっ、良かった。」
少し早い夕飯をお腹に入れて一休みしたら、第9の演奏会に向かうべ。
駐車場はあんまりないから、バスで行くらしい。
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