チラリとポロリの美学

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お湯の中に入ろうとして、またぐべ。 風呂桶の縁を。 狭いっ!!! どうやって二人で入れって言うんだベっ。 「ほら、僕の足の間にエリーは体操座りで対面で座って。」 藤木の指示の通りに小さく小さく体操座りするみたいに座った。 その向かい側に、こちらを向いて、足を大股開きにして私を囲うように座ってる姿が・・・。 イタズラしていいべ? だって、目の前で大股開きだべ? 私の体操座りの両足の前にあるべ? そろそろっと足を伸ばしてツンツンだべ。 「わわわっ、何やってんのさっ!」 慌てた様子でもぞもぞって下がれないのに下がろうとした藤木に笑った。 「エリー、分かってる?僕の足、エリーを囲ってるからやろうと思えば僕だってイタズラできるよ?」 「ぎゃっ、ギャー。」 私の臀部の丘の辺りに藤木の足の先がツツッと触ってきたべ。 「プププッ。」 二人が揺れて、お湯が溢れそうになってる。 「ねぇ、顔、見せてよ。」 そう、イタズラはしても、恥ずかしいから顔は伏せたままだべ。 見せてってか。 そうっと顔を上げたら湯気の中で藤木が笑ってる。 「一緒にお風呂、楽しいね。」 確かに、想像よりもずっと楽しいべ。 「うん、そうだね。次は水鉄砲とか用意して戦う?」 「ぶはっ。子供じゃないのに?」 「いいじゃん。コージーが的になって、洗い場に直立不動で立つんだよ。それで、私はこっちから狙いを定めてピューって水鉄砲するの。」 手で鉄砲の形を作って、洗い場に向けてデモンストレーション。 片目を瞑って、本格的なアクションだべ。 「どこに狙いを定めるのさ。」 笑いながら、体を揺らしながら聞いてくる。 そんなの決まってるのに。 「ご神木。」 「ぶはっ、変態じゃん。」 「うん、コージーと同じ程度のね。」 藤木が笑って、湯船のお湯が少し溢れた。 お風呂も温かいけれども、藤木の足に触れてる私の足も温かい。
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