チラリとポロリの美学

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ゴシゴシと頭を洗って、シャワーでキレイに流す様子を食い入るように見てやったべ。 観察。 マッチョなわけじゃないし。 中肉中背、やや細身よりな気がしていた体は正真正銘の中肉中背だ。 無駄な肉がついてる感じがしなくて機能的な体だべ。 想像通りに色が白いところもブラには映える。 見たことがなかったわけじゃないけど、じっくりと目を凝らして藤木の裸を観察したのはこれが初めてだべ。 「さっきから視線をビンビン感じるんですけどー、あははっ。」 洗い終えた髪の毛の毛先をギュッと摘まんで水気を切って、そのまま髪の毛を掻きあげるように顔も下向きから上に起こした様子に、ちょっと見とれた。 「見ていいからお風呂に誘ったんでしょ。」 「ふっ、違うって。僕がエリーを見たいから誘ったに決まってるじゃん。ほら、髪の毛も体も洗ってあげるからおいでよ。」 こっちを向いて笑う藤木に首を振って、ぶくぶくと口までお湯の中に沈んで拒否。 「えーっ。まぁいいか。じゃぁ、今日は一緒にお風呂に入ったってことで、次は洗いっこしようね?」 それも拒否だべっ。 恥ずかしいべっ。 首を振ったらそれよりも先に。 「エリーに拒否権はないよ?」 と、にっこり微笑まれてしまったべ。 それからタオルにボディソープを垂らして、泡をたくさん作って体を洗いだした。 その様子も観察だべ。 「チラリの方がそそるって言ったくせに、さっきから見過ぎ。」 こっちに顔を向けて笑ってくる。 「泡がいっぱいついてて、見えてる部分が少ないからチラリに入る。」 無理やりなこじつけだったけど、それを聞いてまた藤木が笑った。 「僕はガッツリ、見てあげるよ?」 笑う藤木に、腰が引ける私。 これじゃぁ、いつもと逆だべ。 いつもは、私がおせおせで藤木が逃げ腰なはずなのに。
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